★KASEKIYA劇場★ Vol.1

ぼくグリフェア

シナリオ/イラスト 田中順也
※画像の無断転載禁止
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学名:Gryphea arcuata
産地:イギリス・イングランド
生息時代:ジュラ紀前期
















殻の厚さはカットしてみると
一目瞭然
グリフェアという生物の化石を
ご存じでしょうか?

その形状からイギリスでは
“悪魔の足の爪 devil's toenail”
という物騒な名前で呼ばれている
グリフェア(Gryphea)は
絶滅した二枚貝(カキの仲間)なんです!

三畳紀に誕生し、古第三紀に絶滅しました。
特にジュラ紀~白亜紀に繁栄していたようです。

主にイギリスで化石の産出が有名ですが、
ドイツやフランスでも多産するようです。
殻が厚くずんぐり丸みを帯びた形をしており、
化石採取時にアンモナイトと
間違われたりもするようです。

成貝は固着物から離れて
泥底に生活していたようです。
厚く重たい殻や丸みを帯びた形状は
海底で安定するために進化したものだと
考えられています。

この特徴的な形をした貝化石は
古くから研究対象として多く
取り扱われており、
様々な視点からの研究論文が多数発表されています。
少なくとも1922年代にはA.E. TRUEMAN が
グリフェアの進化に伴う形態変化についての
論文を発表しています。
日本にも多くの標本が持ち込まれ、
いくつかの研究が紹介されています。
少し古い文献ですがグリフェアの研究史に
ついては速水(1974)※にて日本語で
まとめられた論文が発表されていますので、
興味のあるかたは参考にしてみてください。
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※速水格(1974):Gryphea問題にみる古生物学の進歩.地学雑誌,83,3:15-29
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