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HOME»  世界の化石産地・イベントなど 旅のレポート»  2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
この旅の様子は雑誌「ミネラNo.43号(エスプレスメディア出版)」でも紹介しています。

旅のきっかけ

KASEKIYAという化石屋を始めて3年・・・
イギリスのジュラシックコーストの化石をメインに取り扱っているにも関わらず
ジュラシックコーストに行ったことが無い(笑)
前回10月のドイツ旅で海外でのレンタカーの運転にもちょっと自信がついたので、
行っちゃいます!イギリス仕入れ旅&化石採取~♪

便利な世の中なもんで、
メールでの写真のやり取りと値段交渉で、
世界中のありとあらゆる商品が購入できる時代です。
もちろん化石も例外ではありません。

顔を見たことが無い、化石の仕入れ先の業者さんいっぱいいます(笑)

今回、イギリス行きの目的は
①そんな取引先の業者さんに直接会って挨拶して、買い付けをすること
②直接化石産地に採取に行って実際の化石の産状を確認すること
③私がまだまだ知らないイギリス産化石に出会うこと
④新期の仕入れ先業者さんを開拓すること


と、まあ、盛り上がって旅の計画を立てましたが、

そういえば、英語しゃべれないんだった(中学生以下)・・・
そして、今回は完全に一人旅・・・


なんとか・・・なる・・・かな?
 

ジュラシックコーストとは?

「ジュラシックコースト」は
世界遺産(世界自然遺産)「ドーセットと東デヴォンの海岸」の一角です。

この地域では、海岸沿いに三畳紀~白亜紀にかけての
一連の地層が分布している世界でも珍しい地域なんです!
昔から、化石産地として有名な場所です。

ジュラシックコーストで、最も有名人と言えば「メアリー・アニング」でしょうか?
約200年前に実在した人物です。簡単に彼女の生い立ち・功績をまとめます。

・1799年 イギリス、ドーセット州、ライムレジスに生まれる
・1800年 落雷に撃たれ九死に一生を得る
・1810年 父、リチャード死去
・1811年 イクチオサウルスの全身化石を発掘(12歳)
・1823年 世界で初めてプレシオサウルスの骨格化石を発掘
・1828年 プテロダクティルス(翼竜)の全身化石を発掘
・1847年 癌が原因で亡くなる(47歳)


落雷に打たれたというところがすごいですね(汗)。
落雷はメアリーを含む4人に直撃し、メアリーだけ生き残ったそうです。
大工(家具職人?)の父は海岸で化石を採取し、
それを売って家計の収入の足しにしていましたが、
父の死去、当時11歳の娘のメアリーが化石販売をして、家計を助けていたようです。
メアリーはその後多くの貴重な化石を発掘し、
独学で古生物や解剖学の知識を得て、
多くの科学者に化石やその知識を提供してきました。
亡くなる数か月前にはロンドン地質学会の名誉会員となったそうです。


【ジュラシックコーストへの行き方】
ロンドンから南西へ約250㎞。
公共交通機関を使うとExeter(エクセター)
もしくはAxminster(アクシスミンスター)の駅まで鉄道で行けば、
ジュラシックコースト行のバスが出ています。
その名も「ジュラシックコーストバス」!


  2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月化石採取と仕入れの旅

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
ロシア上空付近で撮影 パイプライン?


〈到着〉
 羽田からの直行便で約12時間、
今回は飛行機の隣の席に人がいなかったので
ゆったりできました。
あいかわらずフライト中は外ばかり見ています。

ロンドンのヒースロー空港に到着したのが2016年3月10日の夕方。

空港でレンタカーを借りて、ジュラシックコースト近くのホテルへ直行します。

距離にして200km以上ですが、高速道路を順調に車を走れば、
2時間半くらいで到着する距離です。

が、

道を間違えたり、レンタカーの操作に手間取ったりして
4時間以上かかってしまいました。

レンタカーは6速MT車
ひさしぶりのMT車ですが、ATよりレンタカー代が安いので
日本と同じ右ハンドルなら問題ないと思いMT車にしました。
日本からハーツレンタカーの予約サイトで予約
空港近くのハーツレンタカーのカウンターで
大きなサイズの車への変更を進められ・・・
英語の理解力が無い私はアタフタしながら
なんとなく「・・・OK」と言ってしまうのでした。
レンタカーは日産のキャッシュカイという車。
(日産かよ!)と心で思いましたが、
日本では販売していない車で、エクストレイルより一回り小さい
デュアリスクラスのSUV車です。
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
イギリスは日本と同じ右ハンドル、左車線なので
日本人でも比較的運転しやすいと思います。
ちなみに、イギリスは高速道路はほとんど無料です。

途中、世界遺産のストーンヘンジの横を通ったはずなのですが、
真っ暗でなんにも見えませんでした。


今回のレンタカーは日産の「キャッシュカイ」
エクストレイルのようですが、一回り小さいです。
日本では販売されていない車です。
ちなみに6速MT車


この日のホテルはジュラシックコースト近くのホニートンという町に予約。
ジュラシックコーストの拠点の一つ
海岸沿いのライムレジスの町にも宿が沢山ありますが、ちょっと値段が高めです。

レンタカーであれば、ちょっと内陸の郊外のB&Bなどが値段的におすすめです。

周辺は羊や馬の牧場が沢山あり、のどかなイギリスの田舎風景が見られます。

今回私が宿泊したホテルは農家を改築したホテルらしく、レストランも併設しており快適でした。
予定時間よりも遅く到着したにもかかわらず、
ホテルの人にはとても親切な対応をしていただきました。
どうやら、予約していた部屋よりも、広い部屋が空いていたらしく
そちらに案内してくれました。

この日はホテルの到着が遅かったこともあり、高速道路の売店で買った「サラダパスタ」のようなものと、「トルティーヤの皮?で包んだ肉野菜巻」とビールをホテルで頂きました。

(いや~、パスタ美味しくない!美味しくないよ~~~!!!)

(なんか、粉っぽい。)

(肉野菜巻も非常に微妙なお味です)

(やはりイギリスは食事がおいしくないのか!?)

と、今後の旅に不安を抱いた夜でした。

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

ちなみに、この時点で天気は弱い雨・・・
明日、化石採取の予定ですが、天気が悪いとできません。

二日目、化石採取と仕入れ

ホテルで朝食
イングリッシュぶれいくファーストです。

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
とってもおいしかったです。
昨日の晩御飯で抱いたイギリスの食事に対する不安が吹っ飛びました!

ベイクドトマトと豆とキノコは定番のようですね。
他のホテルでも大体朝食に出てきました。
そして、イギリスと言えば食パン(イギリスパン?)


ホテルの周囲の風景。
少し内陸の道沿いのホテルです。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
遠くに羊も見えます♪
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
農家を改築したホテル。レストランも併設。

2日目もこのホテルに連泊だったので、
夕食もホテル併設のレストランを予約して、
海岸へ出発しました。

天気は曇り時々小雨!
風はないので、
何とか化石採取出来そうな気がします。
あとは、海に行ったときにどれだけ荒れているかに
よります。

ジュラシックコーストで化石採取をする際に、
確認しておかなければいけないのが、その日の干潮の時間です。
満潮時でも化石は見つけることは可能ですが、
エリアがかなり狭くなってしまいますし、
化石採取に没頭し遠くまで行ってしまうと、
場所によっては海の中を通って帰ることになりかねません。
私の場合は、化石の仕入先の業者さんに干潮の時間を確認してもらいました。
あとは化石で有名な場所なので、
ホテルなどで聞いても干潮の時間を教えてくれるかもしれません。

私は参加したことがありませんが、
初めての訪れる場合、
地元の博物館などが主催している
「Fossil Hunting Walk」に参加してみるのもよいでしょう。
夏の間はとても人気で事前予約が必須のようです。


・チャーマスヘリテージコーストセンター「Fossil Hunting Walk」予約ページ
http://www.charmouth.org/chcc/events/event-registration
・ライムレジスミュージアム「Fossil Works」予約ページ
http://www.lymeregismuseum.co.uk/home-page-box/fossil-walks/

〈ライムレジスの町〉
さて、私が訪れた日の干潮の時間は14時でした。
大体11時~16時くらいの間であれば化石が採りやすいといわれていたので、
それまではライムレジスの町を散策してました。
この町のシンボルともいえるのが、海岸沿いのアンモナイトの街灯です。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
ライムレジスの町は化石で有名なことはもちろんなのですが、
昔から夏の間は海水浴客も訪れる場所なので、
町にはお土産屋さんなどが結構あります。
もちろん、そんなお店に並んで化石屋さんもあります。
ちなみに4月~10月の間は観光客の人が多いです。
逆に11月~3月の間は観光客が少ないので、
化石採取だけを目的とするならば、冬の間がおすすめです。

人が少ないのはもちろんですが、地元の人いわく、
冬の嵐で崖がよく崩れて新たな化石が見つかりやすいそうです。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
海岸沿いの歩道をとおって東へ、
まだ朝のうちは潮位が高く、途中までしか行けませんでした。

今回化石採取をする予定の場所は、
ライムレジスの東となりの町です。

潮が引けば歩いていくこともできるようですが、
戻ってくるのも大変そうなので、
車で移動しました。



 〈チャーマスで化石採取〉

ライムレジスを朝散歩した後、隣の町チャーマスへ向かいました。
今回の化石採取はチャーマスの海岸の東側の
ストーンバロウと呼ばれる崖付近に的を絞って行います。
今回の旅は時間に余裕がないので、
化石採取ができるのはこの日だけだったんです。
(ちなみにメアリー・アニングがイクチオサウルスを発見したのはライムレジスとチャーマスの間のブラックベンと呼ばれる崖です)。
海岸沿いのチャーマスヘリテージコーストセンターの駐車場に車が泊められます
(有料;1日1ポンド※観光シーズンはもっと値段が高いかもしれません)。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
チャーマスヘリテージコーストセンター
 1Fは化石屋さんと売店 2階はインフォメーションセンターです


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
目的地であるストーンバローの崖。駐車場から歩いて行けます。
まだ、潮が引く前の海岸です


今回はKASEKIYA(私のお店)の主力商品である、
イギリス産の黄鉄鉱化アンモナイトの地層を
直接観察することが目的でした。
KAEKIYAで販売しているような黄鉄鉱化アンモナイトが
産出する地層は広いジュラシックコーストの中でもほんの一部で
地層の厚さは2~3m程度しかないのです。
ストーンバロウの崖の高さは158mなので、
そのうちの僅かな部分ということになります。
事前に文献や資料を調べて、
大体の位置はつかんでいるのですが、
崖に分布する直接の地層は確認したこがありません。

なお、ライムレジスやチャーマスの海岸では崖からの直接採取は危険なため禁止のようです。
そもそも、世界遺産ですので崖を勝手に崩して、
景観が損なわれてはダメという理由もあるのかもしれません。

転石や海岸の石に関しては化石採取OKで化石も持って帰っても大丈夫です。

ここ重要ですね(笑)。


化石は持って帰ってOKなんです!


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト


この後、業者さんから化石を仕入れる予定ではあったものの、
やはり化石採取をするのであれば、良いものを沢山採取したいです。
今回は日本からマイハンマーとタガネ持参しました。

ちなみにほかの人の装備を見ていると、
ハンマーはもちろんみんな持ってきているようでしたが、
恰好からしてプロ(業者)っぽい人や常連さんポイ人はスコップを持っていました。
使い方を見ていると、
海岸にごろごろ転がっている石をひっくり返すのに使っているようでした。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト


裏面に化石の断面が無いか、スコップで岩をひっくり返して確認してました。
やはり、観光シーズンオフの時期とあって、
海岸にいる人たちは強者ぞろいといった感じでした(笑)。




さて、実際どのような化石が見つかるかというと、
圧倒的に多いのはアンモナイトとべレムナイトです。
海岸の転石の中から、比較的すぐ見つかりました。

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト



また、化石の産状も様々で、ペッチャンコにつぶれた化石もあれば、
立体的に残っているものもあります。
黄鉄鉱化したものもあれば、きれいに方解石化したものもあります。
潮が引いてくると、海につかっていた部分からも沢山の化石がみつかります。
潮が引いて露出した地層につぶつぶしたものが・・・
よく見たら、ぺったんこにつぶれた黄鉄鉱化アンモナイトでした。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

しかもやたらと沢山!でも、これは求めている黄鉄鉱化アンモナイトではないんです。

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト


KASEKIYAで販売しているものはもっと立体的で、
アンモナイトの原型をとどめているものです。


というわけで、化石は結構見つかりますが、
どの化石も採取しづらいんです。
大きな転石には化石が結構入っているのですが、母岩が硬い、
そして重たいです。

海岸沿いのぺたんこなアンモナイトは母岩がもろく、
化石も壊れやすいです。

べレムナイトは母岩から分離させようとするときにポキポキ折れやすいです。

一つ一つ時間をかけて採取すれば採取できますが、
時間制限があると、なかなか採取は厳しいです。

都合よくコブシ大くらいの石にきれいなアンモナイトがくっついているとよいのですが、
そういうものから採取されて海岸からなくなっていくのだと思います。



2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
午後13:30ごろ 晴れました!潮もだいぶ引いてきましたよ♪


潮がひいて、露出した岩盤上にもアンモナイトが沢山見つかります!

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト


午後になって晴れて来たら、
犬の散歩する人や海岸に座って海を眺める人なんかも
沢山現れました。


  2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

日差しも暖かく気持ちいいです
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

さて、目的の黄鉄鉱化アンモナイトの地層ですが、

崖を観察してもまったくわかりません(笑)。
そもそも崖に近づけないので、
ちょっと離れた場所から観察するだけだったので見つけるのは相当困難です。

そんな時、転石を確認しながら歩いていると、
黄鉄鉱っぽい状態になった石が沢山落ちている場所を見つけました。
そしてとうとう見つけました。形のきれいな黄鉄鉱化アンモナイト。
でも、小さい。直径1.5㎝くらいです。



2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト


周囲を探していると、小石の隙間や浜辺の砂利の中など、小さな黄鉄鉱化アンモナイトがコロコロと落ちていました。
 
2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト

そんなこんなしているうちにタイムアップ。
4時間くらい海岸で地層の観察や化石の採取ができました。
実際のところ、化石は沢山発見できるものの、
あまり化石は採取してきませんでしたが、十分に楽しめました。




2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
いつの間にか駐車場に沢山の車ふえていました。


それにしても、世界的に見ても、これだけ広い範囲で
オープンに化石採取が出来る場所はなかなか無いのではないでしょうか?

とても楽しい時間でした。

こ時点で午後の15時前くらいです。
この後、事前に連絡をしていた業者さんのお店で化石を沢山仕入れました。


2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト 2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
地元の化石がズラリ!圧巻です。

ちょっと仕入れすぎたような気がしましたが、
日本までの発送もしてくれたので、
荷物が増えず良かったです。

この後オックスフォードショーで買い付けの予定だったので、
クレジットカード決済もできたので、
ありがたかったです。



ホテルに戻り、ホテルのレストランでこの日の夕食。



2016年3月 イギリス・ジュラシックコースト
温野菜とチキンカツのようなものです(クリームソース)。
値段は忘れましたが、あまり高くなかったと思います。

メニューがよくわからなかったので
レストランのウェイトレスさんに、
「あなたが一番だと思う料理は何ですか?」
と質問したのですが・・・
「私には選べない」
としか、答えてくれませんでした(笑)

仕方がないので、適当に注文。
朝食の会場にはコースメニューが張り出されていたのですが、
夕食の会場は別で、メニューなどは貼っておらず、
結局、よくわからないまま、単品の注文となりました。
ビールサーバーが見える場所にあったので、
ビールもジョッキ2杯いただきました。
(不覚にもビールの写真を撮り忘れました)

昼ごはんを食べずに化石採取をしていたので、
ビールがお腹に染みます。
料理はなかなか出てこないし・・・

私以外に、お客さんは一人だけ(汗)
静かな食卓でちょっと緊張しました(笑)

料理はとってもおいしかったですよ!



この日は化石採取も仕入れも予定通りで、充実した一日でした!